運転適性検査の結果が良くないけど大丈夫?
運転適性検査の結果が良くないけど大丈夫?
自動車学校に入校すると、まず最初に行うのがこの「運転適性検査」になります。運転適性検査は心理検査の一つで、性格などの個人の特徴を科学的に測定するために考え出された方法で、自動車学校だけでなく、教育、医療、人事管理などの分野でも使われています。
検査の結果を後日もらった時にその結果があまり良くないと、とても不安になると思いますが心配しなくて大丈夫です。その結果が悪かったからといって、技能教習や学科教習が他の人と違ってきたり、運転免許が取れなくなるなんてことは一切にないので安心してください。
では、運転適性検査は何のためにあるのか?教習生本人に自分の性格や特徴を知ってもらうのがもちろん大きな理由ですが、他の理由としては教習を担当する指導員が運転適性検査を参考に教習を行っています。実はみなさんが教習の時に持ち歩いている教習原簿にも、よく見ると運転適性検査の結果が記載されています。教習原簿に記載されている運転適性検査の結果は、指導員が見るためのものだったんですね。
私も自動車学校で指導員をやっていましたが、自動車学校には様々な性格や特徴を持った方が通いにきます。その教習生達に対して同じような教習を行ったとしても、その成果が同じになるとは限らないのです。教習生一人ひとりの身体能力や性格、捉え方などが全然違うので、その教習生に合わせた教習を行う必要があるんですね。
しかし、50分の教習だけで担当する教習生がどんな性格なのかを見極めるのは難しいので、そのために運転適性検査があるんですね。運転適性検査の結果を見ると、ある程度その教習生の性格などが分かるので、「この教習生はこんな性格や特徴があるから、こういう感じで教習してみよう」といった具合で教習生に合わせた教習を行っています。
それから、運転適性検査の結果が良くないと「私は運転に向いていないのかな?」「私は運転しない方がいいのかな?」と考えてしまうと思います。しかし、そんなことはありません。なぜなら、私自身も運転適性検査の結果が良くなかったからです。
私は現在ペーパードライバースクールのインストラクターをやっていますが、18歳で運転免許を取った時も特別運転が得意だった訳ではありません。性格も自分で言うのも変ですが、おっちょこちょいでそそっかしいタイプなので決して運転に向いている方ではありませんでした。
私が運転免許を取れる年齢になった時も、こんなそそっかしい性格の自分が車の免許なんて取っても大丈夫なのかなと本気で悩んだことがあります。運転免許を取って20年以上が経ちますが、今振り返ると今まで無事故無違反で運転してこられたのは、決して運転が上手だったからでなく自分の性格をよく知り身の丈に合った運転をし続けてきたからだと感じます。
みなさんも自分の性格や特徴をよく知ることから始めてみると良いと思います。ちなみに運転適性検査については第二段階の学科教習の時に詳しい説明がありますので、そちらも是非参考にしてみてください。