初路上教習が不安で仕方ない

初路上教習が不安で仕方ない

仮免許を取って第二段階からはいよいよ路上教習が始まります。実際の一般道路に出られることにワクワクしている人もいれば、不安で仕方ないという人もいると思います。第一段階の所内コースの時と、路上教習は何が変わるのだろうか?色々と疑問が沸いてくると思いますが、今回は路上教習について詳しく説明していきますので、技能教習の参考にしてください。

【制限速度がある】

所内コースとの大きな違いの1つは、一般道路には制限速度があること。所内コースには制限速度はありませんでしたよね。第一段階の学科教習でも習ったと思いますが、制限速度には、「法定速度」と「規制速度」があります。

上の写真のように、標識や標示によって制限速度が指定されている場合(規制速度)はその速度を超えてはいけません。反対に、標識や標示によって制限速度が指定されていない場合(法定速度)は、車種によって制限速度が決まっています。原動機付自転車の法定速度は時速30kmで、それ以外は法定速度が時速60kmになります。

でも、制限速度の標識や標示が頻繁に設置されている訳ではないので、走行しながら制限速度を把握するのはなかなか難しいですよね。そのコツとして、道幅の広さや車線の数である程度制限速度を予測することができます。

まずは一番多いパターンなのが、規制速度が時速40kmの道路になります。その道路の特徴が、片側一車線で道幅が少し狭い道路になります。片側一車線でも道幅が広い道路になると、規制速度が時速50kmとなる場所もあります。

次は片側2車線の道路になります。規制速度が時速50kmとなっている道路が多いのが特徴です。さらに片側3車線以上になると、標識や標示によって制限速度が指定されていない道路となって、法定速度の時速60kmになります。

路上教習あるあるですが、一般道路に出ると一般ドライバーがいかに制限速度を守っていないかがよく分かります。初めて路上教習に出た時はみんな恐る恐る運転していたのに、何十年と運転していくといつの間にか初心の気持ちを忘れてしまうものです。慣れというのは怖いですね。

【歩行者や自転車がいる】

所内コースとの大きな違いの2つは、歩行者や自転車が通行していること。所内コースで運転していた時は、横断者がいるかどうかは意識していませんでしたよね。横断者と接触してしまった場合は重大な事故になりますので、所内コースに比べると一気に車の運転が怖く感じると思います。

歩行者や自転車に関しては、特に意識して欲しいのが信号機のない横断歩道を通過する時です。学科教本には、信号機のない横断歩道について次のように書かれています。

〔学科教本〕
☆横断歩道(自転車横断帯)に近づいたとき

① 横断する歩行者(自転車)がいないことが明らかな場合は、そのまま進むことができる。

② 横断する歩行者(自転車)がいないことか明らかでない場合は、横断歩道(自転車横断帯)の手前(停止線があるときは、その手前)で停止できるように速度を落として進まなければならない。

③ 歩行者(自転車)が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道(自転車横断帯)の手前(停止線があるときは、その手前)で一時停止して、歩行者(自転車)に道をゆずらなければならない。

特に重要なのは③の「歩行者(自転車)が横断しようとしているときは、横断歩道(自転車横断帯)の手前で一時停止をして」の部分になります。横断歩道の近くで横断歩道を渡ろうと待っている歩行者なども、気づいて止まってあげなければならないということになるのです。

車のスピードが速いので、歩行者などに気づいて止まるのはなかなか難しいです。そこで活用して欲しいのが、標識と標示です。三角の標識とひし形の標示は横断歩道の存在を早めにドライバーに知らせる役割がありますので、その意味をよく覚えておいてください。

また、これも路上教習あるあるですが、歩行者や自転車のマナーの悪さにビックリすると思います。横断歩道のない道路を突然歩行者が横断してきたり、道路をふさぐように横並びに自転車が走っていたり、普段自分が何気なくやっていたことが車の運転者にとっては迷惑だったんだなぁと気付かされると思います。


【一般ドライバーの存在】

所内コースとの大きな違いの最後は、一般道路には周りに一般ドライバーがいることです。所内コースの場合だと、周りの車がみんな同じ教習車になりますので、とても安心感がありましたよね。

一度路上教習に出ると、周りはみんなベテランドライバーばかり。教習車といえどもノロノロと走っていると、容赦なくクラクションを鳴らしてくるドライバーも少なくありません。最初のうちはなかなかスピーディーに走れないと思いますが、適度にバックミラーを見て後ろの車を意識して運転することがとても大切です。

ただし、周りの車が制限速度を超えて走っているからと言って、それをマネして一緒になって制限速度を超える必要はありません。制限速度を守って運転しているとどうしても後ろの車が詰まってしまいますが、決して悪いことをやっている訳ではありませんので気にする必要はありません。

それから、路上教習中に色んな性格のドライバー出くわすことがあると思います。渋滞にイライラしているドライバーや、やたらせっかちなドライバー、ちょっとしたことですぐにクラクションを鳴らすドライバーなど。車に乗ると「車」という「鎧」を着ているような状態になるからか、その人の本性が出やすくなる気がします。

第二段階に入って間もない頃は、路上教習中に一般ドライバーからクラクションを鳴らされたり、煽られたりして心が折れそうになることもあると思います。でも、弱い立場である教習車に対して、そういった嫌がらせをするドライバーは大抵ろくでもない人間です。相手にするだけ時間の無駄なので、軽くシカトしてやりましょう。

今回は路上教習について説明していきましたが、色々聞くと路上教習が余計に怖くなってしまったかもしれません。一般道路は決してアットホームな場所ではないですね。でも、そういった嫌な思いをするのは最初だけです。運転のスキルがベテランドライバーと大差がなくなれば、割と気軽に運転できるようになりますから大丈夫です。

みなさんも今後自動車学校を卒業して運転にも慣れてきた頃に、もし街中で路上教習中の教習車を見掛けたら、今の気持ちを思い出して優しく見守ってあげられるドライバーになって欲しいですね。

  【学科試験に出た問題を教えてください】