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自動車学校を辞めたい思ったとき

自動車学校を辞めたいと思ったとき

自動車学校に通い始めたものの、色んな理由で自動車学校を辞めたいと考えている人も少なくないと思います。自動車学校を辞めることはとても簡単です。自動車学校の受付でその旨をただ伝えればそれで済んでしまいます。でも、「このまま自動車学校を辞めてしまっていいのかな?」と躊躇してしまう気持ちも少なからずあるのではないしょうか。

あなたが抱えている悩みや問題などは、まだ良い方向へ変えられる可能性があると思います。運転免許がなくてもそこまで困ることはありませんが、運転免許があった方があなたの将来はより充実したものになると私は思います。今回は、教習生の人がよく抱えがちな悩みや問題とその対処法などを紹介していきますので、自動車学校生活の参考にしてください。


【車の運転が向いていない】

技能教習を受け始めたけど運転が思うように上達しなかったり、自分の出来の悪さに嫌気がさしてしまったりすると、「自分は車の運転に向いていないのかな・・・」と不安になることがありますよね。

何でも言えることですが、生まれて初めてやることをいきなり出来てしまう人はそうはいないですよね。車の運転も同じで、最初は上手くいかないのが当たり前と考えるべきです。「私、車の運転のセンス、全然ないんだよね・・」という人もよくいますが、車の運転はセンスも関係しているかもしれませんがそれだけでもないと私は思います。

私は自動車学校で指導員として13年働いて、現在はペーパードライバースクールのインストラクターをやっています。ずっと車の運転を教える仕事していますが、自分が10代の時に自動車学校に通っていた時はどうだったかというと、運転はどちらかというと苦手な方でしたね。免許を取ってから毎日運転するようになって、段々と自分の運転に自信が持てるようになった感じですね。

自動車学校に通っている間は車を運転している時間もとても少ないので、自分の運転に自信が持てない、不安を感じるのが普通の感覚だと思います。車の運転というのは、免許を取った後にどんどん上達していくものだと思ってください。

それから、「自分はちゃんと運転免許取れるのかな・・・」と先のことを考えて落ち込むこともありますよね。個人的な意見ですが、車の免許は諦めなければ誰でも取れるものだと信じています。

自動車学校には毎年何千人という教習生が入校してきますが、その中には大きなハンディキャップを持った人もいます。知的障害の方、聴覚障害者の方、身体障害者の方、外国人の方など様々です。

そういった人たちが免許を取るには、他の教習生よりも何倍もたくさん練習をしなければなりません。実技試験や学科試験も何度も落ちてしまいましたが、みなさん無事に免許を取って卒業されていきました。

なぜそういった人たちが免許を取ることが出来たのか。それは本人たちが諦めなかったからだと思います。「車の免許は諦めなければ誰でも取れる」そう信じてみるのも良いと思います。

【車の運転が怖い】

このような理由で、運転免許を取るのを躊躇してしまう人も割と多いと思います。車は決して安全な乗り物ではありませんよね。昨年(令和2年)の交通事故死者数は、全国で2839人となっています。1日で計算すると、交通事故で1日平均7~8人は亡くなっていることになりますので、いかに交通事故が身近なものかがよく分かりますよね。

「自分がもし交通事故の加害者になってしまったら・・・」と考えると、免許を取ることに躊躇してしまうのも無理ないですよね。でも、この「車の運転が怖い」という感覚は車を運転する上でとても大切なものだと私は思います。

これまた私の体験談になりますが、私自身も運転免許を取る年齢になった時に、免許を取るか取らないか本気で悩んだ時期がありました。自分で言うのも恥ずかしいですが、自分は昔からおっちょこちょいな性格で、自分でもビックリするようなミスをしてしまうことがあります。

「こんなおっちょこちょいな自分が車の運転なんてしても大丈夫なのかな」と車を運転することに怖さを感じていました。免許を取ってからもう20年以上経ちますが、実は今もその「車の運転は怖い」という感覚は変わっていません。

その感覚は車の運転に慣れていないという訳ではなく、自分の運転を信用していないということです。自分がおっちょこちょいな性格だというのは十分理解しているので、それを常に念頭に置いて運転するように心がけています。

車で街中を走っていると、スマホを触りながら運転するドライバーや赤信号なのに平気で無視するドライバー、前の車を煽るように車間距離を詰めて走るドライバーなど色んなドライバーを見掛けます。そういったドライバー達を見ていると、車というのは車自体が危ない訳ではなく、それを操作している人間が危ないんだと感じます。

そういった悪質なドライバー達も、大きな事故を起こしてしまった時にきっと後悔するのだと思います。でも、後悔しても取り返しが付かないのが交通事故の恐ろしい所ですよね。一生その後悔を背負って生きていかなければなりません。

「車の運転は怖い」という感覚はまともな人間の感覚だと思います。その「車の運転は怖い」という感覚は決して忘れてはいけません。一生を無事故無違反で終えるためには、その感覚が必要だと思います。


【自動車学校の指導員が嫌い】

自動車学校の指導員も人間なので、いい感じの人ばかりではないですよね。口調が怖かったり、口うるさかったり、指導がやたら厳しかったりと色んな指導員がいます。特に技能教習中に失敗したことに対して何度も注意されると、自動車学校に通うのも嫌になってしまいますよね。

私自身も自動車学校に通っていた時は指導員がとても苦手でしたね。元々気が弱い性格だったので、技能教習でちょっと注意されただけでもビクビクしていたのを覚えています。自動車学校に通うペースも段々と遅くなり、結局自動車学校を卒業するのに半年以上もかかってしまいました。

では、免許を取るためには、そういった嫌いな指導員を我慢して通い続けるしかないのでしょうか。そうとは限りません。まずは試して頂きたいのが、指導員の指名制度です。技能教習を担当する指導員を、予約する時に指名できるシステムがあります。

全部の自動車学校に指名制度がある訳ではありませんが、指名制度を採用している学校も割と多いです。何十人と指導員がいる中で、一人くらいは気の合う指導員が見つかると思います。

もし、指名制度がない場合は、配車受付で「〇〇指導員が当たらないようにしてください」と申し出て、特に苦手な指導員を乗車拒否するのもオススメです。そんなこと出来るの?とビックリした人も多いと思いますが、私が働いていた自動車学校でも乗車拒否する教習生は結構ありましたよ。

また、指導員に色んな人いるのと同じように、自動車学校自体にも色んな学校があります。特に地方の自動車学校になると昔ながらのやり方をずっと続けている学校もあり、そういったやり方の古い学校だと教習生をお客様とは考えておらず、教習生からの要望を全く聞いてくれない学校も少なくありません。

そういった通っている自動車学校自体に疑問を感じる出来事があった場合は、自動車学校を辞めてしまうのではなく「転校」という手段を取るのもオススメです。意外と知られていないと思いますが、自動車学校は自由に転校することができ、転校先の学校で教習を続けられるのです。

また、全国には教習生に対する接遇を売りにしている学校もあります。「ほめちぎる教習所」というキャッチコピーで、今までの自動車学校とは全く違った教習を行っている学校もあります。合宿免許などもやっている学校もありますので、時間に余裕がある人は検討してみても良いと思いますね。

「ほめちぎる教習所」

最近は自動車学校業界も少子化の影響で、どの自動車学校も入校生を獲得するのに必死です。一昔前に比べれば、自動車学校や指導員の質も改善されてはいると思いますが、まだまだ質の悪い学校や指導員が現状だと思います。

今回は「自動車学校を辞めたいと思ったとき」というテーマで話していきましたが、自分一人で解決するのはなかなか難しいと思います。自分の悩みや不安を人に話すことはなかなか勇気がいることですが、周りの家族や友人に打ち明けたことがきっかけで良い方向へ変化することもあります。自分一人で問題を抱え込まず、誰かに頼ってみることも時には必要ですよ。

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