安全確認ってどうやるの?

安全確認ってどうやるの?

技能教習中に担当の指導員から「もっと安全確認をしっかりやりなさい」と注意された経験があると思います。しかし、具体的にどの場面でどのように安全確認をしなければならないのかよく分からなかったり、指導員に質問したくても言い出しづらかったりしますよね。今回は修了検定や卒業検定において、安全確認は具体的にどの場面でどのように行わなければならないのかを説明していきますので、技能教習や実技試験の参考にしてください。

【安全確認の方法】

車の運転というのは、「認知」⇒「判断」⇒「操作」の一連の流れの繰り返しによって成り立っていると言われています。例えば、車で住宅街を走行中、路地からボールが転がってきたとします。まずはその転がってきたボールを目で発見する、これが「認知」になります。

そして、今度はボールが転がってきたということは「子供がそのボールを追いかけて道路に飛び出してくるかもしれない」と想像します、これが「判断」になります。

さらに、「もし子供が飛び出してきたらぶつかってしまうかも」とブレーキペダルを構えます、これが「操作」になります。

この「認知」⇒「判断」⇒「操作」の一連の流れはどこかでミスをしてしまうと、それが交通事故に繋がってしまう危険性があります。特に最初の「認知」でミスをしてしまうと、その後の「判断」や「操作」も出来なくなってしまうので、とても重要なのがよく分かりますよね。

したがって、修了検定や卒業検定でも安全確認というのはとても重要視されていて、安全確認を1回怠っただけで10点の減点になります。普通免許の検定では、安全確認の種類は「発進」「後退」「周囲」「巻き込み」「変更」「交差点」「後方」「踏切」「脇見」「降車」の10種類があります。

また、安全確認の方法は、①目視じゃないとダメな場合(バックミラーではダメ)②目視又はバックミラーどちらかで良い場合③目視とバックミラーの両方が必要な場合と3つのパターンに分かれているのも特徴です。ちなみに「バックミラー」というのは「ルームミラー」と「ドアミラー」を合わせた言葉で、目視というのはバックミラーを使わず自分の目で安全確認をすることです。

【安全確認の減点項目】

① 発進

〔適用事項〕
路端から発進する直前に、直接目視により右後方及びその他周囲の安全を確認しない場合。

〔ポイント〕
所内コースの発着場所からスタートする時や、路上で路端から発進する時の安全確認になります。ポイントは「直接目視により」となっているので、ドアミラーやルームミラーだけではダメという部分です。

② 後退

〔適用事項〕
後退する直前に、後退する場所及び方向の安全を直接目視により確認しない場合。

〔ポイント〕
修了検定でクランクコースやS字コースで切り返しなどをする時や、卒業検定で方向変換などを行う時などに行う安全確認になります。ポイントは発進の部分と同じで「直接目視により」となっているので、ドアミラーやルームミラーだけではダメという部分です。

③ 周囲

〔適用事項〕
後退中に、側方又は後退する方向の安全を直接目視により確認しない場合。

〔ポイント〕
この項目は、特に方向変換や縦列駐車を行う時の安全確認になります。スーパーの駐車場などでもそうですが、バックしている最中に一か所だけ見続けてしまうと周りの人や車に気づかないことがあります。後退中は常に周りに目を配るように意識してください。

④ 巻き込み

〔適用事項〕
四輪車で左折しようとする直前に、直接目視又はバックミラーにより車体の左側方の安全を確認しない場合。

〔ポイント〕
これは、いわゆる「二輪車の巻き込み事故」を防止するための安全確認になります。バイクや原付、自転車は道路の左端を走っている場合が多く、四輪車が左折する際にその二輪車を巻き込んでしまう危険があります。ポイントは「直接目視又はバックミラー」の「又は」という部分。

直接目視とバックミラーのどちらかの安全確認を行っていればOKとなります。バックミラーは「車体の左側方の安全」を確認しなければならないので「左ドアミラー」になります。ただし、ドアミラーの安全確認は、助手席にいる指導員から見ると教習生が安全確認をしているかどうかが分かりにくいので「直接目視」がおすすめです。

⑤ 変更

〔適用事項〕
進路を変えようとする場合に、直接目視及びバックミラーにより、変えようとする側方及び後方の安全を確認しない時。

〔ポイント〕
これはいわゆる「進路変更」になります。ポイントは、「直接目視及びバックミラー」の「及び」の部分。1個前の「巻き込み」とは違い、「直接目視」と「バックミラー」の両方の安全確認が必要ということ。バックミラーは「変えようとする側方及び後方の安全を確認」しなければならないので、右側に進路変更する時は「ルームミラー」と「右ドアミラー」そして「直接目視」になります。ちなみに直接目視はバックミラーの写っていない部分(死角)だけ目視すればOKなので、右真横を目視すれば十分です。

⑥ 交差点

〔適用事項〕
交差点に入ろうとし若しくは交差点内と通行する場合に、交差点の状況に応じ交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等又は交差点若しくはその直近で道路を横断する歩行者若しくは軽車両に対する安全の確認をしない時。

〔ポイント〕
適用事項だけみると非常に分かりにくいですよね。要するに交差点を通行する時に周りの車や横断者を全く確認している素振りがない状態になります。周りに明らかに車や横断者などがいない状況でも、安全確認する習慣を付けておくことが大事です。また、路上コースにおいては右左折する時に、歩行者や自転車がいないかしっかりと顔を振って確認するようにしましょう。

⑦ 後方

〔適用事項〕
走行中にバックミラーによる後方の確認を全くしない場合(進路変更又は後退時の後方確認を除く。)

〔ポイント〕
後続車の迷惑になっていないか、追突してきそうな危険な車はいないかなどをバックミラーで確認することが意外と重要です。自動車学校に通う教習生は運転に余裕があまりないので、走行中にバックミラーを見ることはなかなか難しいと思います。最初は信号待ちなど止まっている状況で確認する習慣から始めてみると良いです。

⑧ 踏切

〔適用事項〕
踏切に入る直前に、安全を確認するために運転席の窓を開け、かつ左右を直接目視しない場合。

〔ポイント〕
ポイントは「運転席の窓を開け、かつ左右を直接目視」の「かつ」の部分。「窓を開ける」と「直接目視」の両方をしないとダメです。それから、踏切は一時停止も必要です。窓を開けることに気を取られて、一時停止が甘くなりがちなので注意してください。

⑨ 脇見

〔適用事項〕
走行中に、計器類若しくは車外の一点などに気を奪われ脇見をしていた場合又は歩行者、車両等その他の障害物に接近した場合若しくは物かげで見通しのきかない場合に脇見をしたとき。

〔ポイント〕
運転中に見るべきタイミングで見るべき所を見ていない場合になります。よくあるのが、マニュアル車でギアをチェンジする時に、手元を見ながら操作してしまう場合です。

⑩ 降車

〔適用事項〕
降車時等のドアを開けようとする場合に、直接目視をして後方を確認しない時。

〔ポイント〕
修了検定や卒業検定の場合だと、コースを走り終わって最後に検定車から降りる場面になります。検定を終わると、ホッとしてこれを忘れてしまう教習生が多いです。検定は降りる所までが採点範囲となっていますので要注意です。

【その他の注意事項】

技能教習中に、自分ではちゃんと安全を確認していたつもりでも指導員に「安全確認してた?」と指摘されてしまったことがあると思います。修了検定や卒業検定においても、安全確認をやっているかどうかは検定員の判断で決まってしまうので、安全確認をやっていることを検定員に上手にアピールすることがポイントです。

特に安全を確認する場合に目だけを動かしても指導員には全くに気づいてもらえないので、しっかりと顔を動かして安全を確認することがコツです。また、電車の車掌さんのように「後方よし!」と少しだけ声に出してみるのも効果的です。

運転に余裕がない時は、安全確認をしたくてもなかなか出来ないと思います。特に修了検定の場合はコースがとても狭いので、どうしても安全確認も忙しくなりやすいです。車が止まっている状態ではあれば安全確認も割とやりやすいので、まずはそういった所から意識してみると良いですよ。

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