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修了検定や卒業検定でどうしても緊張してしまう!

修了検定や卒業検定でどうしても緊張してしまう!

運転免許を取るためには、「修了検定」と「卒業検定」の2つの検定をクリアしなければなりません。検定において、受検者の大きな障害となるのがこの「緊張」ではないでしょうか。技能教習ではあれだけ調子が良かったのに、検定になった途端に手足が震えていつもの通りの運転ができず悔しい想いをした方もきっと多いと思います。

今回は検定を受けるにあたって、この「緊張」とどう向き合えば良いのか。モチベーションの作り方やその対策を指導員の経験からアドバイスさせて頂いますので、修了検定や卒業検定対策の参考にしてください。

まずは、みなさんに最初にはっきり言っておくことがあります。最初からいきなり失望させてしまうことになると思いますが、残念ながら緊張しないで検定を受ける方法はありません。なぜそう言い切れるかというと、私が自動車学校で働いていた時も何度も検定を担当してきましたが、全く緊張せずに運転している教習生を誰一人として出会ったことがなかったからです。

修了検定や卒業検定は完全なる一発勝負。何か大きなミスをしてしまえば、たった一つのミスで一瞬にして合否が決まってしまう世界です。そんな過酷な状況の中で平常心を保てる人間はそうはいませんよね。どんなに実力のあるオリンピック選手でも、それが4年に1度となるとどうしても緊張してしまうのが人間の弱点だと思います。

オリンピックと検定を比べるのはちょっとオーバーかもしれませんが、特に修了検定は初めての検定になるのでそのくらい緊張しますよね。ましてや、検定に何度も不合格になってしまうと、そのプレッシャーもどんどん大きくなっていくのも検定の怖い所です。

緊張しないで検定を受ける方法がないとなると、もう諦めるしかないのでしょうか。そうではありません。緊張をゼロにすることはできませんが、緊張を可能な限り少なくし、緊張と上手く向き合うことができます。その方法が次の3つになります。

① みきわめは指導員からの太鼓判
② 検定を受ける日を選ぼう
③ 検定員は敵ではない

【みきわめは指導員からの太鼓判】

まずは、検定を受けるあったてのモチベーション作りが大切です。例えば、みなさんは検定を受ける前に技能教習の「みきわめ」を受けましたよね。担当の指導員からみきわめをもらったみなさんはどう思いましたか?

「みきわめをもらったけど、検定は受かる気がしないなぁ~」と自分の運転に自信が持てない人も多いのではないでしょうか。第一段階の場合はどうしても運転経験も少ないので仕方ないことかもしれませんが、まずは自分の運転に自信を持つことから始めてみましょう。

みきわめをしている指導員は、どんな気持ちでOKを出しているのかを考えたことはあるでしょうか。実はみきわめの指導員は、「この教習生の運転なら検定は合格できる」と確信を持った教習生にしかOKを出していないのです。なぜそうなるかというと、技能教習のみきわめというのは指導員自身の評価にも関係しているからです。

実際に私が働いていた自動車学校でも、指導員がみきわめをした教習生の検定結果がどうだったかを全て集計していました。そのみきわめの検定結果が各指導員の評価となって、それが昇進や昇給の査定項目の一つになっていました。

したがって、みきわめの指導員はいい加減にみきわめをしているのではなく、本気でみきわめをしているのです。そして、これは裏を返せば、みきわめをもらった教習生は指導員から検定合格の太鼓判を押してもらっているようなものなんですね。自分には検定を合格できるだけの実力があると自信を持ちましょう。

【検定を受ける日を選ぼう】

次は、検定を受ける日についてです。もし、仕事が学業などに余裕があって、検定を受けられる日が選べる人は、可能な限り受けやすい日を選ぶと良いです。まずは天気予報を見てみましょう。やはり、雨が降っていると気分的にも落ち込みますよね。気分だけじゃなく雨が降っていると視界も悪くなるので、気持ちよく晴れた日を検定にするのもモチベーションアップに繋がります。

次は交通量について考えてみましょう。これは路上検定がある卒業検定に限った話ですが、交通量の多い曜日や時間帯を避けるのも賢い方法です。どの曜日や時間帯が交通量が多いのかは自動車学校の周囲の環境によって一概には言えませんが、交通量が多いとその分だけ路上検定も複雑な状況になるのも間違いないです。

今度は受検者の人数も気にして見ましょう。1月~3月、7月~9月は自動車学校も繫忙期で、修了検定や卒業検定の受検者数もかなり多くなります。受検者が多いとどのような弊害が起きるかというと、検定を行う検定員も一人で多くの受検者を受け持つことになるので精神的にも時間的にも余裕のない状態になります。

そうすると、検定員も自然とピリついたムードになり、その緊張感が受検者をさらに緊張させてしまうんですね。受検者の人数は検定の予約をする時に受付の方に聞いて見ると良いですね。このように少しでも緊張が軽減されるように検定を受ける日を選ぶこともポイントです。


【検定員は敵ではない】

最後は検定を行っている検定員が、どんな心境で検定を行っているのかを考えてみましょう。検定中は不要な助言をしてはいけないことになっているため、助手席にいる検定員はコース指示以外は終始黙り込んだ状態になります。

普段の技能教習だと教習以外に雑談などもあるので、指導員がどういう人物なのかが分かりやすく安心感がありますよね。でも、検定中の検定員は黙ったまま淡々とコース指示をするだけなので、どうしても冷たい印象となりそれが受検者を緊張させてしまうのです。

どうしてもそういった態度の検定員に対して好感が持てないと思いますが、検定員は決してみなさんを「不合格させてやろう」という意地悪な気持ちで検定をしている訳ではなく、むしろ「どうにか何事もなく、検定を合格して欲しい」という気持ちが強いです

なぜそういった気持ちなのか不思議に思うかもしれませんが、それはみきめわの時と同じで検定結果がその検定員の評価に関係しているからです。検定員というのは単に運転に対して合否を付けるだけが仕事ではなく、受検者を緊張させないような雰囲気作りも求められています。

不合格者ばかり出してしまうような検定員は、検定員としてはふさわしくないので検定業務からも外されてしまうんですね。検定業務から外されてしまえば、もちろん給料などもその分減ってしまいます。ここまでぶっちゃけてしまうと検定員や指導員はお金のためだけに仕事しているの?と不信感を持ってしまうと思いますが、もちろん純粋に教習生のために教習や検定を行っている指導員もたくさんいますから安心してください。

特にみなさんに知っておいて欲しいことは、検定員は決して敵ではないということ。検定員も「検定に合格する」という同じ目標を持って教習車に乗っていることを覚えていて欲しいですね。

今回は検定での緊張について説明していきましたがいかがでしたでしょうか。最初にも述べましたが、残念ながら緊張しないで検定を受ける方法はありません。でも、人間というのは心の持ちよう一つで強くなれる生き物です。検定前にこの記事をもう一度読んで頂いて、モチベーションをアップさせてみてください。みなさんが無事に検定に合格できるように遠くから祈っています。

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