学科教習について学科試験について第1段階について

第1段階教習項目3(標識・標示に従うこと)の勉強ポイント

第1段階教習項目3(標識・標示に従うこと)の勉強ポイント

自動車学校で学科教本をもらった方なら分かると思いますが、学科教本の内容はなかなかのボリュームがあります。特に今回の第1段階教習項目3(標識・標示に従うこと)については標識と標示の種類がとんでもなく多いです。今回は学科試験でよく出題されやすい標識を紹介していきますので、学科試験が近い方は是非参考にしてください。

【通行止め】

規制標識の一つ目は「通行止め」の標識になります。その意味としては、「歩行者、車、路面電車のすべてが通行できません」になります。標識にも直接「通行止」と書いてありますので、その先に進めないということはすぐに分かると思います。この標識は危険な場所や工事中の場所などによく設置されています。ポイントは「すべてが通行できません」という部分なのですが、この標識が設置されている道路には誰一人通行することはできず歩行者や自転車ですら通行することができないです。

【車両通行止め】

この規制標識は「車両通行止め」の標識になります。その意味としては、「車(自動車、原動機付自転車、軽車両)は通行できません」になります。この先はしばらくアルファベットの「N」と「O」を合わせたデザインとなりますので、「NO」ということで禁止を意味しています。まずポイントは「車」という言葉がどんな乗り物を含んでいるかになります。一般的には「車」というと普通車やトラック、バスなどをイメージすると思いますが、道路標識においての「車」はもっとたくさんの乗り物を含んでいます。

下の図を見てください。まず「車」というのは「タイヤ」が付いている乗り物を全て含みます。したがって、オートバイや原付、自転車も車に含まれます。そして、その車を大きく分けると「自動車」、「原動機付自転車(原付)」、「軽車両」に分けることができます。「自動車」は車の中でもエンジンの付いた車になり、普通車やトラック、バス、オートバイなどが自動車に含まれます。ただし、原付はエンジンが付いていますが自動車には含まれません。「軽車両」は自動車の反対でエンジンの付いていない車になります。軽車両というとあまり聞きなれないですが、自転車やリアカー、人力車などが含まれます。ポイントは「車両通行止め」にはみなさんがよく乗る自転車も通行できないという点です。

【車両進入禁止】

この規制標識は「車両進入禁止」の標識になります。その意味としては、「一方通行路の出口などに設けられ、車は標識の方向からは進入することができません」になります。この標識の効果としては1つ前の「車両通行止め」と同じになりますが、使われている場所が一方通行の出口というのがポイントです。一方通行の出口を逆走させないために設置されています。この標識は白色の横棒を一方通行の「一」と覚えておくと簡単に覚えられます。

【二輪の自動車以外の自動車通行止め】

この規制標識は「二輪の自動車以外の自動車通行止め」の標識になります。その意味としては、「二輪の自動車(大型自動二輪車や普通自動二輪車など)は通行できますが、その他の自動車は通行できません」になります。少し難しい話になりますが、ポイントは「自動車」になります。車両通行止めの標識の時に「自動車はエンジンの付いた車」と説明しましたが、自動車は大きく分けると「大型自動車」、「中型自動車」、「準中型自動車」、「普通自動車」、「大型特殊自動車」、「小型特殊自動車」、「大型自動二輪車」、「普通自動二輪車」の8種類になります。

この標識は「二輪の自動車以外の自動車」が通行できないことを意味していますが、下の図で言うと大型自動車~小型特殊自動車までの6種類の自動車が通行できないことを意味しています。標識のイラストが普通自動車になっているので非常に勘違いされやすい標識なのですが、コツは「四輪以上の自動車が全て通れない」と捉えると覚えやすいと思います。

【大型貨物自動車等通行止め】

この規制標識は「大型貨物自動車等通行止め」の標識になります。その意味としては、「大型貨物自動車と特定中型貨物自動車、大型特殊自動車は通行できません」になります。この標識のポイントはまず「貨物自動車」という部分です。標識のイラストからもトラックが通行できないのだろうなというのは想像がつくと思いますが、四輪の自動車には「人」の運送の用に供する車の「乗用自動車」と「物」の運送の用に供する車の「貨物自動車」に分かれます。そして、「貨物自動車」には大型貨物自動車、中型貨物自動車、準中型貨物自動車、普通貨物自動車があります。この説明で気づいた方もいるかもしれませんが、説明した中に「特定中型貨物自動車」というのが出てこなかったですよね。実はこの「特定中型貨物自動車」というのは「中型貨物自動車」の一部で、「中型貨物自動車」の中でもサイズの大きいトラックを指しています。

それでは、この「大型貨物自動車等通行止め」という標識は、実際にどのくらいのサイズのトラックが通行できないのでしょうか。ポイントは「車両総重量」と「最大積載量」になります。車両総重量とは車両の重さ、荷物の重さ、乗車している人の重さの合計で、最大積載量はトラックの荷台に積むことができる荷物の重さの上限になります。この「大型貨物自動車等通行止め」は車両総重量が8000kg以上又は最大積載量5000kg以上の貨物自動車が通行できないとなっています。この「又は」という部分がポイントで、車両総重量と最大積載量のどちらかが規定の重さ以上だと通行することができません。


最後にこの「大型貨物自動車等通行止め」の標識は落とし穴があります。その意味を見直してみると「大型貨物自動車と特定中型貨物自動車、大型特殊自動車は通行できません」となっています。「大型特殊自動車」というのも含まれているのがポイントです。大型特殊自動車と聞くとイメージがつきにくいと思いますが、クレーン車、ブルドーザー、ショベルカー、ロードローラーなどの工事用の車、除雪車、路面清掃車などの道路を整備するための車、トラクター、コンバインなどの農業用の車などで特に大型のものになります。標識のデザインがトラックしか描かれていないので忘れやすいですね。

【大型乗用自動車等通行止め】

この規制標識は「大型乗用自動車等通行止め」の標識になります。その意味としては、「大型乗用自動車と特定中型乗用自動車は通行できません」になります。標識のイラストからもバスが通行できないのだろうなというのは想像がつくと思いますが、ポイントはどのくらいのサイズのバスが通行できないのかという点です。この標識は乗車定員11人以上の乗用車が通行できないことになっています。大きいハイエースだと14人乗りという車もありますので、そのようなハイエースもこの標識があると通行することができないことになります。

【車両横断禁止】

この規制標識は「車両横断禁止」の標識になります。その意味としては、「車は横断してはいけません」になります。この標識は矢印の動きを禁止しているのはすぐイメージできますが、その矢印の動きが何を表しているのかが分かりにくいと思います。下の図を見てください。赤色の車がコンビニに入ろうとしていますが、対向車が途切れず立ち往生して赤色の車の後ろが渋滞し始めていますよね。このような交通量が多い場所などでは図のような赤の矢印の動きは渋滞の原因となってしまいますので、こういった場所に「車両横断禁止」の標識が取り付けられることがあります。

【転回禁止】

この規制標識は「転回禁止」の標識になります。「転回」はUターンのことを意味しています。交通量の多い大通りはUターン禁止になっていることが多く、警察も厳しく取り締まっているので注意が必要です。ちなみに下の信号のように青の矢印信号の場合はUターンできることはご存知でしょうか。2012年の道路交通法改正によって青の右矢印信号でUターンできるように変わりました。もちろん、転回禁止の標識のない交差点に限りますので注意してください。

【追越しのための右側部分はみ出し通行禁止】

この規制標識は「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」の標識になります。その意味としては、「車は、道路の右側部分にはみ出して追い越しをしてはいけません」になります。この標識が数ある標識の中で一番勘違いされている標識ではないかと思います。ぱっと見ると追い越しを禁止しているように見えますが、実は追い越しそのものを禁止している訳ではありません。

下の図のように前の車を追い越す時に中央線(センターライン)をはみ出して追い越すことを禁止しています。逆に言うと中央線をはみ出さなければ前の車を追い越すことはできることになります。また、中央線が黄色になっている道路標示もこの標識と同じ意味があり、中央線をはみ出して追い越しすることができないことを意味しています。

【追い越し禁止】

この規制標識は先程の「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」の標識の下に「追越し禁止」という補助標識が付いたものになります。この標識がある場所では前の車を追い越す場合に、中央線をはみ出すはみ出さない関係なく追い越し自体が禁止されています。ちなみにこの標識がある場所以外にも、

「道路のまがりかど付近」
「上り坂の頂上付近」
「こう配の急な下り坂」
「トンネル(車両通行帯がある場合を除きます)」
「交差点と、その手前から30メートル以内の場所(優先道路を通行している場合を除きます)」
「踏切と、その手前から30メートル以内の場所」
「横断歩道や自転車横断帯と、その手前から30メートル以内の場所」

は追い越し禁止場所になります。

【駐停車禁止・駐車禁止】

これらの規制標識は左の✖のデザインの標識が「駐停車禁止」で右の斜め線の標識が「駐車禁止」になります。その意味としては、「駐停車禁止」の標識は「車は、駐車や停車をしてはいけません」になります。「駐車禁止」の標識は「車は、駐車をしてはいけません」という意味になります。ポイントは、「駐停車禁止」の標識は駐車と停車の両方が禁止されていて、「駐車禁止」の標識は駐車のみが禁止で停車はできる点です。
次に駐車と停車の意味になります。下の画像を参考にしてください。

ざっくりいうと駐車の方が長く停めること、停車の方が短く停めることになります。この長い短いというのが時間ではっきり決まっているものと時間は関係ないものと分かれます。駐車の意味の1つ目は「運転者が車から離れていてすぐに運転できない場合」になります。運転者がその場にいない状況になります。これは時間に関係なく1分でも駐車になります。2つ目は「車が継続的に停止する場合」になります。

これはたとえ運転者がその場にいたとしても駐車になります。要するに長く停まることになりそうな状況になります。その例としては、客待ち、荷待ちになりますが、駅前などで友達や家族を待つという行為も該当します。客待ち、荷待ちも時間に関係なく駐車になり、1分でも待てば駐車になります。さらに5分を超える荷物の積みおろしも駐車になります。荷物の積みおろしだけが唯一時間によって駐車か停車かが変わってきます。5分を超えれば駐車、5分以内であれば停車になります。

それに対して、停車は駐車にあたらない車の停止になります。例えば、人の乗り降りのための停止があります。2つ目はさっき説明した5分以内の荷物の積みおろしになります。その他、運転者がすぐに運転できる状態での短時間の停止が停車になります。

特に勘違いしてはいけないのが、ドライバーがその場にいれば駐車にならないという訳ではありませんので注意して下さい。ちなみに標識に「8-20」という数字が書いてありますが、これは禁止の時間を示しています。この場合は、8時から20時までの間は駐停車禁止あるいは駐車禁止という意味になります。

【重量制限】

この規制標識は「重量制限」の標識になります。その意味としては、「総重量(車の重さ、荷物の重さ、人の重さの合計)が、表示された重量をこえる車は通行できません」になります。ここからしばらくOVERの「O」からデザインされた標識になり、「超えてはいけない」という意味になります。まずポイントは総重量がちょうど5.5トンの車は通れるかどうかです。「表示された重量をこえる車は通行できません」となっていますので、反対解釈で超えなければ通行できることになります。したがって、総重量がちょうど5.5トンの車は通行できることになります。ちなみにこの標識は橋などに設置されていることが多いです。

【最大幅・高さ制限】

この規制標識は左側が「最大幅」の標識で、右側が「高さ制限」になります。その意味としては、最大幅は「表示されている幅をこえる車(荷物の幅を含む)は通行できません」で、高さ制限は「地上からの高さ(荷物の高さを含む)が、表示されている高さをこえる車は通行できません」になります。標識のデザインですぐに気が付きますが、青色のマークが上下か左右かで判別できるようになっています。最大幅の方は道幅の狭い住宅街などで設置されていることがあり、高さ制限の方はトンネルやガード下などに設置されていることが多いです。

【最高速度・最低速度】

これらの規制標識は左側が「最高速度」の標識で、右側が「最低速度」になります。最高速度の標識は説明するまでもないと思いますが、最低速度はそんな標識があるんだと驚いたのではないでしょうか。最低速度の意味としては「自動車は、表示されている速度に達しない速度で運転してはいけません」になります。今回の標識ですと時速30kmの最低速度になりますので、時速30kmに達しない速度で走行してはいけないという意味になります。高速自動車国道は最低速度が時速50kmと定められているのですが、高速自動車国道にこの最低速度の標識が設置されていることがあります。

【指定方向外進行禁止】

この規制標識は「指定方向外進行禁止」の標識になります。その意味としては、「車は、矢印の方向以外へは進行できません」になります。ここからしばらく標識のデザインがOKの「O」からデザインされているもので「いいよ」という意味になります。今回の標識だと矢印の向きが直進と左折となっていますので、この標識がある交差点では直進と左折はできますが、それ以外の右折などはできないことを意味しています。この右折禁止の標識は右折先が一歩通行の出口になっていることが多いです。

ちなみにこの「指定方向外進行禁止」の標識は下の画像のように矢印が斜め下を指している場合があります。これは意味が全く変わり「その矢印の向いている側を通行してください」という意味に変化します。雪国だと雪でセンターラインが見えなくなってしまうのでセンターライン代わりになったり、車線が多い大通りなどで逆走を防止するために設置されたりします。

【歩行者専用】

この規制標識は「歩行者専用」の標識になります。その意味としては、「①歩行者専用道路(歩行者だけの通行のために設けられた道路)を示します。②歩行者用道路を示します」になります。標識のデザイン通り歩行者のための道路になりますが、いわゆる「歩行者天国」と呼ばれる場所や住宅街などに設置されています。この標識がある道路は車が通行できないことになっていますが、沿道に車庫をもつ車などで、特に通行を認められた車(貨物の集配などの車)だけは通行することができることになっています。

【警笛鳴らせ】

この規制標識は「警笛鳴らせ」の標識になります。その意味としては、「車や路面電車が、警音器を鳴らさなければならない場所を示します」になります。「警笛」というのがピンとこないと思いますが、クラクションを意味しています。この標識は見通しの悪い道路などに設置されていることがありますが、車の存在を周りの歩行者や車などに知らせる意味で設置されています。この標識は全国的にも珍しい標識のようで、私自身も実物を見たことがありません。

【警笛区間】

この規制標識は「警笛区間」の標識になります。その意味としては、「車や路面電車が、警音器を鳴らさなければならない場所を示します」になります。1つ前の「警笛鳴らせ」の標識の下に補助標識が付いた物になります。補助標識は後で紹介しますが、この矢印の標識は標識の範囲を示しています。

「→」の右向きの矢印が交通規制の始まりを示していて、「←」の左向きの矢印が交通規制の終わりを示しています。そして、「←→」の左右の矢印が交通規制の区間内や区域内であることを示しています。ちなみにこの「警笛区間」の標識がある場所は矢印の区間内をずっとクラクションを鳴らさなければならないという意味ではなく、つぎの3つの場所を通る時にクラクションを鳴らさなければならないことになっています。

それが、「左右の見通しのきかない交差点」、「見通しのきかない道路のまがりかど」、「見通しのきかない上り坂の頂上」になります。ポイントは「見通しのきかない」という部分ですが、「見通しのきく」交差点やまがりかど、上り坂の頂上はクラクションを鳴らさなくてもよいです。

【原動機付自転車の右折方法(二段階)】

この規制標識は「原動機付自転車の右折方法(二段階)」の標識になります。その意味としては、「原動機付自転車は、右折するとき、交差点の側端に沿って通行し、二段階右折をしなければなりません」になります。まず普段原付に乗らない方は「二段階右折」って何だっけ?という方も多いと思います。下の画像を見てください。

二段階右折というのは交差点を右折する時にその名前の通り二段階に分けて右折することで、交差点を2回直進して右折します。とても不自然な感じに見えますが、要するに自転車と同じ通行方法になります。

では、どんな場合に原動機付自転車は二段階右折をしなければならないのか。そのパターンが2つあります。1つ目は今説明しているこの「原動機付自転車の右折方法(二段階)」の標識がある場合です。2つ目は「交通整理が行われており、車両通行帯が3以上ある道路の交差点」を右折する場合です。

2つ目の状況が少し分かりにくいですが、下の画像を見てください。「交通整理が行われている」という状況はつまり交差点に信号機が設置されている状態で、「車両通行帯が3以上ある道路」とはセンターラインから片側の車線が3つ以上ある状態になります。では、なぜ原動機付自転車はこのような交差点では二段階右折をしなければならないのか?それは原動機付自転車の法定速度が時速30kmまでしか出せないことがその理由になります。

ちなみに原動機付自転車以外の自動車の法定速度は時速60kmとなっています。車両通行帯が3以上ある道路の交差点で右折する場合は進路変更を繰り返さなければならないため、時速30kmまでしか出せない原動機付自転車はやはり危険ですよね。二段階右折は大きい交差点で原動機付自転車が安全に通行できるように考えられた仕組みになるのです。

【原動機付自転車の右折方法(小回り)】

この規制標識は「原動機付自転車の右折方法(小回り)」の標識になります。その意味としては、「原動機付自転車は、右折するとき、あらかじめ道路の中央に(一方通行路は右端に)寄り、右折しなければなりません」になります。右折方法(小回り)という言葉やその意味だけと見るとパッとイメージしにくいと思いますが、下の画像のように一般的な右折方法のことを指しています。また、その標識のデザインも1つ前の「原動機付自転車の右折方法(二段階)」のデザインが赤丸の斜め線になりますので、今回の二段階右折はダメという意味になります。

この標識はどのように使うかと言いますと、下の画像のように交通整理が行われており、車両通行帯が3以上ある道路の交差点に設置されます。本来はこのような大きな交差点で右折する場合、原動機付自転車は二段階右折をしなければなりませんが、この標識は設置されている交差点では小回り右折をしなければならないことになります。

【一方通行】

この標識は説明するまでもないと思います。しかし、この「一方通行」の標識と瓜二つのものがあるのをご存知でしょうか?それが下の画像の「左折可」という標示板になります。この左折可の標示板がある交差点では、交差点を左折する車は前方の信号が赤や黄であっても、歩行者などまわりの交通に注意しながら左折することができることになっています。全国的にはこの左折可の標示板は300か所程度しか設置されていないため、実物を見かけたことがない方も多いかもしれません。

【専用通行帯】

この規制標識は「専用通行帯」の標識になります。その意味としては、「標示板に表示された車の専用の通行帯を示します」になります。今回はバスのイラストが表示されていますが、他にはバイクや自転車のイラストが表示された標識も存在します。ちなみにバスのイラストが表示された標識の場合は原則、路線バスなどのバスと小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両以外の車はその専用通行帯を通行できないことになっています。

でも、なぜ小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両は通行できるの?と思った方も多いと思いますが、このバスのイラストが表示された専用通行帯の標識は一番左側の車線に設置されていることが多いですよね。小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両は特に速度が出せない乗り物なので一番左側の車線が通行できないのは困りますよね。ただし、小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両以外の車でも右左折する場合や工事などでやむを得ない場合はその専用通行帯を通行することができるようになっています。

 

【路線バス等優先通行帯】

この規制標識は「路線バス等優先通行帯」の標識になります。その意味としては、「路線バスなどの優先通行帯を示します」になります。先程、説明したバスの「専用通行帯」によく似ていますが、この標識がある通行帯は原則、どの車も走行することができるようになっています。

ただし、路線バス等優先通行帯を通行中に路線バスなどが近づいてきたときは、すみやかにそこから出なければなりません。また、交通が混雑していて、路線バスなどが近づいてきても路線バス等優先通行帯から出られなくなるおそれがあるときは、はじめからその通行帯を通行してはいけません。

【一時停止】

この標識は運転免許を持っていない方でも知っていると言っていいくらいにたくさん設置されています。その意味としては、「車や路面電車は、交差点の直前(停止線があるときは、その直前)で一時停止しなければなりません」になります。ちなみにこの「一時停止」の標識があるときは一時停止するとともに、交差する道路を通行している車や路面電車の進行を妨げてはいけないとルールもあります。また、この「一時停止」の標識は2021年の東京オリンピックに向けて「SLOW」や「STOP」といった英語表記が追加されたデザインも作られました。

【停止線】

この指示標識は「停止線」の標識になります。その意味としては、「車が停止する場合の位置を示します」になります。特に雪が降る地域では停止線が見えなくなってしまうため、この標識によって停止する場所が分かるようになっています。ちなみにこの標識がある場所で停止する場合の位置はこの停止線の直前となっています。

【横断歩道】

この指示標識は「横断歩道」の標識になります。その意味としては、「横断歩道であることを示します」になります。デザインが2つありますが、特に意味の違いはありません。ちなみに歩行者が横断歩道で横断しようとしているときは一時停止をして、歩行者に道をゆずらなければならないことになっています。残念ながら多くのドライバーが気づいていても止まらずに素通りしてしまいますが、横断中の歩行者をはねてしまう事故が多いので気を付けましょう。

【踏切あり】

この警戒標識は踏切の直前に設ける標識になります。標識のデザインは汽車のタイプと電車のタイプとありますが、観光目的でSLが実際に走っている場所では汽車のタイプの標識が設置されていることがあります。

【学校、幼稚園、保育所等あり】

左側の標識が「学校、幼稚園、保育所等あり」の警戒標識ですが、先程紹介した「横断歩道」の標識とデザインがそっくりなのが特徴です。学科試験でもこの二つの標識はひっかけ問題で良く出されます。

【すべりやすい】

この警戒標識はデザインからも容易にイメージしやすいと思いますが、路面がすべりやすいことを示しています。凍結しやすい橋の上やスリップしやすい急カーブや急な下り坂などに設置されていることが多いです。

【車線数減少・幅員減少】

この2つの警戒標識はよく似たデザインですが、「車線数減少」の標識はその名前の通り車線数が減少します。それに対して、「幅員減少」の標識は、車線数は変わらず道幅自体が狭くなることを意味しています。

【ニ方向交通】

この警戒標識は、デザインからは何を意味しているか分かりにくいですが、「この道路は交互(対面)通行です」ということを表しています。例えば、高速道路には大抵道路に中央分離帯があり、道路が完全に分けられていて一方通行になっている場所がほとんどです。しかし、道幅が狭くなる山間部になると中央分離帯がなくなり、対面通行になる場所があります。一方通行だった道路から対面通行になる場所で車が間違えないようにこの警戒標識が設置されている場合が多いです。

【動物が飛び出すおそれあり】

この警戒標識がある場所は鹿や猿、狸などの野生動物が突然に飛び出してくる危険があります。万が一、野生動物を衝突してしまった場合はそのまま放置してしまうと他のドライバーが急ハンドルを取って二次事故に繋がりかねないので、警察に通報する必要があります。ちなみに標識に描かれている動物は地域によって色んなバリエーションがあるのも特徴です。

【待避所】

これらの案内標識はよく似たデザインですが、左側が待避所(たいひじょ)、右側は「非常駐車帯(ひじょうちゅうしゃたい」と呼ばれる標識になります。待避所は一般道路に設けられた案内標識で山道などの狭い道路に設置されている場合が多いです。車が1台しか通れないような道路において、車同士が行き違いできるようにスペースが設けられていますが、そのスペースが待避所になります。
非常駐車帯は高速道路に設けられた案内標識で、故障車・緊急車両等が停車することを目的に整備された場所になります。

【補助標識(距離・区域)】

これらの補助標識は、本標識が示す施設や場所までの距離や、交通規制が行われている区間や場所までの距離や区域を示しています。例えば、左側の「この先100m」の標識は「信号機あり」の警戒標識とセットになることによって、この先100mに信号機があるという意味になります。

真ん中の「ここから50m」の標識はここから50mの区間が転回禁止という意味になります。右側の「市内全域」の標識は、基本的には市内全域の法定速度は時速50kmという意味で、バイパスなど特に指定する区域のみその限りではないという意味になります。

【補助標識(日・時間)】

これらの補助標識は、本標識が示す交通規制が行われている日や時間を示しています。左側の標識は「駐車禁止」の本標識に「日曜・休日を除く」の補助標識が付いています。その意味としては日曜と休日は駐車禁止ではないことになります。都市部の道路でよく見かけるパターンですが、日曜と休日は路上駐車ができるようになっています。

右側の標識は「指定方向外進行禁止」の本標識に「8-20」の補助標識が付いています。「8-20」は24時間標記で午前8時~午後8時の時間帯を示しています。その意味としては午前8時~午後8時の時間帯は右折が禁止された交差点であることを示しています。

【補助標識(車の種類)】

これらの補助標識は、本標識が示す交通規制の対象となる車の種類を示しています。左側の標識は、「大型貨物自動車等通行止め」の本標識に「大貨」の補助標識が付いていますが、この「大貨」は「大型貨物自動車」の略称になります。「大型貨物自動車等通行止め」は、大型貨物自動車、特定中型貨物自動車、大型特殊自動車の通行を禁止した標識になりますが、「大貨」の補助標識が付くことによって大型貨物自動車以外の特定中型貨物自動車と大型特殊自動車は通行できることになります。

右側の標識は「指定方向外進行禁止」の本標識にトラックのイラストの補助標識が付いています。トラックのイラストの補助標識は左側の「大型貨物自動車等通行止め」の規制標識と同じ車種を示しており、その車種は大型貨物自動車、特定中型貨物自動車、大型特殊自動車になります。まとめると右側の標識は、大型貨物自動車、特定中型貨物自動車、大型特殊自動車は右左折ができないことを意味しています。他にも車の種類を特定する場合には、次のような略称が用いられます。

【補助標識(始まり・区間内・区域内・終わり)】

これらの補助標識は本標識が示す交通規制の範囲を示したものになります。矢印の補助標識が少し分かりにくいですが、「ここから」と文字で分かりやすくなったものもあります。下の画像で言いますと、駐車禁止の規制標識と矢印の補助標識がセットになったものですが、矢印の補助標識によって駐車禁止になっている範囲を示しています。

特に分かりにくい補助標識が「終わり」の丸い標識になります。例えば、下の画像で言いますと、駐車禁止の標識と最高速度の標識、転回禁止の標識に「終わり」を示す左矢印の補助標識が付いています。このように、複数の標識が同時に「終わり」になった場合には補助標識を全部に付けるのは大変です。その時に便利なのがこの丸い補助標識になります。丸い補助標識が一番上に付けることでその下にある本標識が全て「終わり」という意味になります。

  【学科試験に出た問題を教えてください】

  【関連記事】

  【記事一覧表】