警察官による手信号の覚え方
警察官による手信号の覚え方
第一段階の学科教習の中でもこの「警察官などによる手信号」が苦手という方は多いと思います。厄介なのは仮免学科試験や本免学科試験でも必ずと言っていい程、この手信号は問われやすいことです。今回は警察官などによる手信号について、その意味と覚え方のコツを説明していきますので、学科試験対策の参考にしてください。
まずはこの手信号ってそもそも何?となると思います。現在は信号機によって交通が整理されておりますが、信号機が今のように普及していなかった時代には警察官が交差点の真ん中に立って交通整理を行っていた時代があったんですね。
今では全く使われていない手信号が交通ルールとして未だに残っていて、しかも学科問題によく出てくるのですから本当にたちが悪いですよね。まず覚えて欲しいことは、この手信号には「手信号」と「灯火による信号」の2種類あります。その使い分けはとてもシンプルで、「手信号」は昼間用、「灯火による信号」は夜間用になります。
次に覚えて欲しいことはその独特な言いまわし。手信号に関する学科問題はイラスト付きで出題されることもありますが、文章だけで出題されることもあります。文章だけの問題の場合、その言いまわしが分かりにくく、結局どういう状況なのかがイメージしにくいので間違えやすいです。
例えば、下の図に注目してみると、「警察官の身体の正面」と書かれていますよね。これは、警察官を面と向かって真正面から見ている方向を指しています。似たような表現に「警察官の身体の正面に対面する交通」がありますが、これも同じ方向を指しています。
それに対して、「警察官の身体の正面に平行する交通」という表現は警察官を横から見ている方向を指しています。この平行という表現がとても分かりにくいですが、平行=横と単純に覚えてもらっても良いと思います。
次に、下の図に注目してみると、「灯火の振られている方向に進行する交通」と書かれていますよね。夜間の場合には警察官が灯火を横に振って交通整理をするのですが、この表現は警察官を横から見ている方向を指しています。
それに対して、「灯火の振られている方向に進行する交通に交差する交通」という表現は警察官を面と向かって真正面から見ている方向を指しています。このように手信号の学科問題は独特な言いまわしが出てくるので、警察官をどの方向から見ているのかをちゃんと分かるようになることが大切です。
今度はその意味になります。まずは手信号から見ていきましょう。先程も言いましたが、手信号は信号機が普及していない時代に警察官が信号機の代わりをしていた訳なので、警察官のそれぞれのポーズが信号機の「青」「黄」「赤」を指しています。そして、手信号のポーズは2種類あって、「腕を水平に上げている時」と「腕を垂直に上げている時」になります。ポイントは同じポーズでも見る方向によって、その意味が違ってくるということ。
次は灯火による信号を見てみましょう。灯火による信号もそのポーズが2種類あって、「灯火を横に振っている時」と「灯火を頭上に上げている時」になります。「手信号」と「灯火による信号」と全く違った感じに見えると思いますが、この2つのやり方で特に注目して欲しいのは「警察官の腕の位置」になります。
これが最初の覚え方になりますが、「手信号」も「灯火による信号」も見た目は違いますが警察官が「腕を上げている」か「腕を上げていない」という部分に注目して区別すると覚えやすいです。
それから、警察官のポーズはどれが「青」「黄」「赤」になるのかをどうやって覚えるのか。ポイントはこの3色の中でもっと大事な色はどの色になるのか。それはやっぱり赤になりますよね。赤は「止まれ」という意味になりますし、色が赤になっているのも目立つからですよね。なので、警察官の手信号も赤が一番分かりやすく目立ちやすいポーズになっています。
手信号や灯火による信号の赤に注目すると、どれも警察官を面と向かって真正面で見ている状態になりますよね。警察官と対面する状態が一番インパクトもありますし、分かりやすいです。ポイントは先程の「警察官の腕の位置」になります。警察官が「腕を上げている」状態でも「腕を上げていない」状態でも、警察官と対面していると赤になっています。
では、警察官と対面していない状態、つまり警察官を横から見ている状態が残りの「黄」か「青」になる訳ですが、今度は黄と青はどっちが大事な色になるのか。それはやっぱり黄になりますよね。黄は「原則止まれ」という意味になりますので、そのポーズも分かりやすく目立つ状態になっています。
黄はどんなポーズになっているかに注目すると、手信号も灯火による信号も警察官が腕を上げている状態になっていますよね。これがポイントです。段々と覚え方が分かってきたと思いますが、それらをまとめたのが下の文章です。
まずは警察官と対面しているかどうか。対面していたら腕を上げていても上げていなくでも赤になります。警察官と対面していない場合は腕を上げていれば黄で、腕を上げていなければ青ということになりますね。この覚え方は手信号でも灯火による信号でも使えます。
最後になりますが、この手信号にはよく引っ掛け問題があります。下のイラストのように学科教本には出てこないポーズをした警察官が問題で出てくることがあります。全く腕を上げていない警察官や片腕だけ伸ばしている警察官。初めて見るとビックリすると思いますが、警察官が腕を横に水平に上げているときと同じポーズになります。こういった悪質な引っ掛け問題も出題されたりしますので、気を付けてください。