効果測定って何?

効果測定って何?

学科教習や技能教習を受けた時に担当の指導員から「そろそろ効果測定を受けてくださいね。」と言われた経験がある人も多いと思います。やらなきゃいけないのは分かっているけど、効果測定というものがどういうものかいまいち分かりにくいですよね。今回は効果測定がどういうものなのか、また効果測定を受けるためにどんな準備が必要かを説明していきますのが教習の進め方の参考にしてください。

【効果測定とは】

まずは「効果測定」というのは、学科試験前の模擬テストになります。みなさんも高校や大学受験の時に、自分の実力を試すために模擬テストを受けた経験ありますよね。それの自動車学校バージョンになります。

まずは、運転免許取得までのざっくりとした流れを見てみましょう。


(第一段階)
技能教習・学科教習

「仮免前効果測定」

修了検定(実技試験)・仮免学科試験

仮運転免許取得

(第二段階)
技能教習・学科教習

「卒検前効果測定」

卒業検定(実技試験)

(自動車学校卒業)

本免学科試験

運転免許取得

見てもらうと分かりますが、効果測定は「仮免前効果測定」と「卒検前効果測定」の2回あるんですね。名前に「仮免前」、「卒検前」という名前が付いている通りに試験の直前に受けなければならないことになっています。多くの自動車学校が効果測定をクリアしないと修了検定や卒業検定が受けられない仕組みになっています。

【効果測定のやり方】

効果測定というのは実際の学科試験ではなく、単なる模擬テストになります。そのやり方も自動車学校側で自由に決められるようになっているので、自動車学校によって効果測定のやり方にもかなりの差があるのが特徴です。大きく分けると、効果測定のやり方には次の3つのパターンがよくあります。

① 教習生に一定の宿題をやらせる

「問題集の〇ページから〇ページまでをやって、それを指導員に見せにください。」といった具合でテスト形式ではなく、教習生にノルマを与えるやり方。問題集ではなく、「満点様」や「ムサシ」といった学習機を使う場合もあります。

② パソコンやタブレット端末を使った模擬テスト

「満点様」や「ムサシ」といった学習機を使って、実際の学科試験のように時間を計って合否を付けるやり方。パソコンやタブレット端末を使うので、教習の合間でも受けられる学校が多いのが特徴。

③ 学科教室を使った本格的な模擬テスト

実際の学科試験のように問題と解答用紙を配り、答えをマークシートに書かせるやり方。パソコンやタブレット端末を使った模擬テストとは違い、効果測定をやっている時間がきっちり決まっており、教習生を集めて一斉に行う学校が多いです。

次は効果測定はどうなればクリアなのか。多くの自動車学校が、実際の学科試験と同じ形式で実施しています。仮免前効果測定は仮免学科試験、卒検前効果測定は本免学科試験と同じ形式となっています。

まずは仮免学科試験(仮免前効果測定)の問題形式になりますが、仮免学科試験で出される問題は、全50問の正誤式の問題となっています。制限時間は30分で、1問2点の100点満点、合格点は90点以上となっています。

次に本免学科試験(卒検前効果測定)の問題形式になりますが、本免学科試験で出される問題は、全95問で90問の正誤式の問題と5問のイラスト問題となっています。制限時間は50分で、正誤式の問題は1問1点、イラスト問題は1問2点の100点満点、合格点は90点以上となっています。

イラスト問題というのが分かりにくいと思いますが、上の写真のようにイラストとそのイラストに対する3つの質問が付いた問題になります。このイラスト問題は1問で2点になりますが、3つの質問を全て正解しないと2点もらえないのが特徴です。

【効果測定の攻略法】

効果測定に出題される問題は、いったい誰が作っているのか。仮免学科試験や本免学科試験の問題は都道府県の公安委員会が作成しています。公安委員会というのは、要するに警察が作っているということですね。

それに対して、効果測定の問題は、実は自動車学校の指導員が作っています。「満点様」や「ムサシ」に元々入っている問題をそのまま効果測定の問題に使用している学校もありますが、自動車学校がオリジナルで作成した問題を使用している学校も割と多いです。

ただ、指導員も一からオリジナルの問題を作成するのは相当大変なので、元々ある問題をベースにアレンジしている学校が多いですね。したがって、練習問題で勉強する時は、自動車学校から提供されている学習機(満点様やムサシ)や配布された問題集をやった方が、似たような問題が出る可能性は高いので有利ですね。実際の勉強方法は、こちらの記事を参考にしてください。

【効果測定の裏話】

最後に、効果測定に関する裏話をします。最初にも言いましたが、効果測定というのは実際の学科試験ではなく、単なる模擬テストになります。そのやり方も自動車学校側で自由に決められるようになっているので、自動車学校によってはそもそも効果測定をやっていないという学校も存在します。

効果測定がないことは教習生にとっては嬉しいことかもしれませんが、結局は学科試験で苦労するのは本人。自分で勉強できる人は難なくクリアできると思いますが、勉強が苦手な人にはあまり良くない仕組みだと思います。なので、効果測定が面倒くさいと感じる人も多いと思いますが、効果測定は教習生が学科試験で苦労しないように作られた仕組みだと捉えていただけると良いと思います。

また、効果測定が特別に免除される場合があります。例えば、教習期限や仮免期限が切れそうだという教習生に対しては、例外的に効果測定を免除する場合があります。教習期限や仮免期限が迫っていて時間に余裕がないという人は、一度自動車学校側に相談してみるのも良い方法です。

それから、一生懸命に努力してもどうしても効果測定に合格できないという方もいると思います。車の運転はマンツーマン教習なので指導員がどうにかしてくれますが、学科の勉強は基本一人で行わなければならないのでやはり限界があります。

そういった場合も一人で抱え込まずに自動車学校に相談しましょう。自動車学校によっては学科教習専属の指導員もいますし、マンツーマンで学科の勉強に付き合ってくれる場合もあります。

最後になりますが、勉強が嫌いという方は多いと思います。私も昔から勉強することは嫌いでした。でも、今はスマホもかなり普及していて何でもスマホで調べられる時代になったので、一昔前に比べれば全然勉強しやすい環境だと思います。

このスタートライン教習所だけでなく、YouTubeでも学科教習に関する動画もたくさんアップされていますので、そういったコンテンツを上手く利用して効率良く勉強してみてください。

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